「さ〜て、どれにするかな」
ここはシロディールの中心にある都市インペリアルシティ。
武器屋で古い装備を売り払って新しい装備を買おうと品定めをしているこの男は、この物語の主人公アルスト(ALUST)である。
「う〜むむむ・・たった500Gじゃ、あんまりいいの買えそうにないな・・・」
う〜ん、う〜んとひとしきり考えたところで店の主人にこう言った。
アルスト「なぁオバサン、ちょっと装備してみてもいいか?」
主人「・・・・」
アルスト「攻撃力高いのがいいんだけど、金がねぇからさ。
見た目がいい奴で選びたいんだよ」
主人「・・・」
アルスト「・・・」
店の主人はなぜかうつむいて目をつぶりっておりアルストの言葉を無視しているようだった。
それに業を煮やしたアルストは目の前にあった杖を勝手に手にとって装備して見た目を確認し始めた。
アルスト「うむ。魔法の修行だったらやっぱこっちがいいな。
・・・しっかし俺は何を持っても絵になるな」
ふふふ、などと言っていると突然店の主人の目がカッと開いた。
あくびをしてアルストを見る。
主人「・・・・・・・・・
どろぼうだあああああああああああああああああああ!!!!!111!!!」
アルスト「ちょ、おおいいい!!
違うって!なんだよ寝てたのかよ!」
主人「寝ている間に商品をパクられたああああああああああああ!!!
ガードの人おおおお!!!」
そうこう騒いでいると、騒ぎを聞きつけたインペリアルシティのガードが店に「スタアアアアァァァァーーーーーーップ!!!」と叫びながら突入してきた。
ガード「そこまでだ犯罪者のクソ野郎め!誰一人として私の目の前で法は犯させんぞ!
さぁ罰金を支払うか、私と一緒に牢屋へ来い!」
アルスト「ち、違う!ちょっと触ってただけだろが馬鹿野郎!!」
そう吐き捨てるとアルストは店から飛び出し、街中の外へ逃げるために走った。
アルスト「何で速攻でガード呼ぶんだ畜生が!」
後ろから先ほどのガードが追ってくる。
とりあえず町から出ようとアルストは門まで一直線に走った。
門の付近へと差し掛かったとき、門番までもがスターップという掛け声に釣られて襲い掛かってきた。
だが門は目の前、彼らの攻撃を何とかすり抜けて門を出れば何とか逃げ切る事も可能だろうが、
引き返してしまえばばさらに多くのガードに囲まれる危険性がある。
もはや正面突破しか道は無かった。
アルスト「うおおおおおおおおおおおおぉぉぉ!!!」
前方から抜刀した2人のガードが切りかかって来た。
胴を払う剣筋を飛んでかわしながら、相手の肩を掴んで飛び越える。
その着地を狙ったもう一人の剣が的確に喉へと迫る。
それをしゃがんで避け、そのままガードの足を取って転ばせ門へ走る。
そしてアルストは門をくぐってインペリアルシティから逃げ出すことに成功したのだった。
それからどれほど走っただろうか、何とかガード達を撒いたアルストは息を弾ませて仰向けにねっころがっていた。
気づけば夕方になっているようだ。
アルスト「はぁ・・・はぁ・・・
一日中走らせやがって・・・しつっこい奴らだったぜ」
呼吸を整えて立ち上がると、ジャキッジャキッっと重装備を纏った人間の足音が近づいてきた。
音の聞こえる方を見たアルストは嫌そうな顔でこう言った。
アルスト「いい加減諦めろよ・・・ちょっと間違っただけなんだよ!」
ガード「シャラアアアアァァァァーーーーーーーップ!!
貴様は罪を犯した!」
アルスト「このク・・郎が、お・・・・・を何・・・度も・・・」
アルストは小さい声で何か言うとついにキレはじめた。
アルスト「いい加減にしろよクソ野郎!!!
テメェぶっ殺して他の町にトンズラしてやらぁ!」
ガード「ついに本性を表したな犯罪者め!!」
そして2人の血で血を洗う?激闘が始まった。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・
夜にまで及んだ長期戦はアルストに軍配が上がった。
アルスト「流石に他のやつらと違う鎧着てるだけあるじゃねぇか・・・
いや、この杖が悪いんだ、俺の実力だったら楽勝だったはずだ。
インペリアルシティには、しばらく行かないほうがいいかもしれんな」
そう言ってアルストは歩き出そうとしたが・・・
死んでいたはずのガードが、突然ムクリと起き上がった。
アルスト「馬鹿なアアアアアアアアアアアアアアアΣ( ̄ロ ̄lll)!!」
それは顔文字を言葉に出すほどの驚きであった。
アルスト(そんな馬鹿な!奴はこの杖で叩き殺した!あの手応えは死んだ手応えだったぞ!?
という事は生き返ったのか?!・・・いや、そんな事はありえ無い。考えろ、考えるんだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
そ、そうか!謎は全て解けた!オブリはXbox360でも出ている。
それがこの謎を解くための重要なキーワードだったのだ!
360・・・そして不死者といえば、そう、良い子のみんなはどうやらもう分かってしまったようだな・・
その通り、奴はカイム・アラゴナーだったんだよ!
顔は全然違うが、きっとそれだけの出来事があったのだろう。
そして奴は記憶を消され、ガードとして働かされていたんだ!
俺が苦戦したのは奴が1000年生きる男だったからだ!間違いない!)
0.004秒でこの答えを導き出すと、腕を組み相手を見下げる形で言った。
アルスト「目が覚めたか、カイム・アラゴナー」
ガード「・・・?
・・・・・・・・
スタああアアアァァァッァァーーーーーップ!!!1」
アルスト「話をきけえええええええええ!!!」
もう一度ガードを叩き殺すとアルストは全力でその場を離れた。
しばらくするとまた「スターップ」と言う雄たけびが辺りに響き渡ったが、その声の主はアルストを完全に見失っていた。
ようやくガードを完全に撒いたアルストは・・・
アルスト(そ、そういえばここはドコなんだ?)
迷っていた。
そこへ前方から誰かが走ってくる。凄い勢いだ。
ガードではないことは分かっていたが、さっきまでの癖でかなり長い距離を逃げてしまった。
男「ぜぇ・・・ぜぇ・・・
は、早くここから・・・逃げるんだ!!」
十分さっきの場所から逃げたアルストであったが、あえてこう言った。
アルスト「む・・・無敵の俺に・・・逃げる必要など・・ない!!!
はぁ・・ぜぇ・・・」
続く