デイゴンの放つ炎の魔法は、サラの父親を飲み込んで盛大に燃え上がった。

 デイゴン「貴様らも壊してくれよう」

 

天高くまで燃え上がった炎を見上げ、デイゴンはサラの父親が死んだと確信し、
魔法を放った細い腕を、今度はゆっくりと便利屋の一行へと向けた。

 茂羅乃介「!!」

茂羅乃介がいち早く危険を察知し、前に飛び出て両手をかざした。彼の体中を走る文様が脈打つように赤く光る。
サラの父親を包む炎は、ますます勢いを増し、城壁を越える高さまで燃え上がっている。

だが、デイゴンが便利屋一行に向けてマジ力を集中すると、
燃え盛る炎は、元ではなく中心に向けて不自然なほど早く収まっていき、球状に押し固められた。

 サラ父「貴様の封印が完全に解け、力を取り戻すまで待ってやろうと思っていたが、いいだろう。
  予定を早めるとしよう」

燃え盛っていた炎が球状に押し固められると、サラの父親が歩み出て言った。
その体には一切の傷も無い。

そして右手を胸元に持ち上げ、開いていた拳を握った。
すると空中を漂っていた炎の塊が、さらに凝縮され消滅し、消滅した空間からマジ力が爆発するように溢れて散った。

 デイゴン「封印が解けていないとはいえ、朕の魔法を制するとは。
  忌々しい。貴様はなんと不完全なのか」

ゆったりとした口調で喋るデイゴンとサラの父親だったが、
だからこそ一帯には張り詰めたような緊張が流れ、便利屋の一行とセィフュークは石造のように固まったまま動けなかった。

 サラ父「分かっていた事だが、我と貴様では考え方が全く違うな。デイゴン」

 デイゴン「ドレモラに考える事など不要。命令に従う人形でなければならぬ」

 サラ父「そんなものは不完全だ。我こそ完全。
  我こそデイゴンと呼ばれるに、最も相応しい。
  貴様も考えぬ不完全なドレモラと同じなのだ。衝動に従い、破壊するしか能の無い人形よ」

サラの父親はデイゴンに手の平を向け、そこから炎の魔法を放った。
デイゴンは杖を構えて炎の魔法を受け止めようとする。

 デイゴン「封印のあるままでは分が悪いわ。
  この場は引いてくれる。しかし夕刻に封印の解けたその時は、貴様もろとも全てを破壊してくれようぞ」

サラの父親の魔法に押されたデイゴンは、移動の魔法を用いてその場から姿を消した。

くっくっ、とサラの父親の押し殺した笑い声が響く。

 サラ父「逃げられはせん。せいぜいこの街の外までだ、デイゴン。
  すでに結界は張ってある」

そしてそのまま何処かへと去ろうとするサラの父親に、セイフュークが怒鳴った。

 セィフューク「待て!何を考えておるのだ!
  メルエーンズ・デイゴンに刃向かったばかりか、貴様がデイゴンとなるだと!?」

 サラ父「セィフューク。この結界の網は大きい、貴様ならその網を通り抜けられるだろう。
  我は貴様を気に入っている。もう逃げても構わんぞ?
  貴様も、何の影響も受けずに自らを見出したドレモラだ。或いは我と同じかもしれぬ」

 セィフューク「なん…!?」

サラの父親が優雅な仕草で片腕を持ち上げると、詰め寄ってくるセィフュークの体が持ち上がった。

 セィフューク「離せ!」

そしてサラの父親が腕を払うと、セィフュークはどこかへと投げ飛ばされたように放物線を描きながら飛んでいった。

 

 

 

事の成り行きが理解できずに唖然としていた便利屋たちであったが、サラの父親がどこかへと姿を消すと、徐々に我に返っていった。

 サラ「よく分からないけど・・・とにかく、オラグとエールは安全な場所に避難して!
  茂羅乃介!クソオヤジを追うわよ!」

サラはそう言って茂羅乃介を従え、父親の後を追った。

 オラグ「エ、エール!オラたちは早く逃げるだ!」

 エール「え〜・・・私も何かしたい〜
  だって、私だってサラと同じ便利屋なんだよ?」

 オラグ「駄目だす!危ないだす!危険な事はサラ達に任せておけば大丈夫だよ!
  さあ早く逃げるだ!」

一刻も早く安全な場所に避難したいオラグは、
自分も役に立ちたいと言って動かないエールの手を引いてその場を離れた。

 

 

 

人気もまばらな街路を走るサラは、後ろを走る茂羅乃介に問いかけた。

 サラ「ホントに、なにがどうなっているの?!」

白い鎧を着た人物、サラの父親が遥か向こうを歩いているのが見える。

 茂羅乃介「私にも詳細は分かりません。
  しかしデイゴンが、復活の前にドレモラの体を借りてこの世界に来て、先ほどまで我々の目の前に居た事は確かです」

 サラ「じゃあ、あの子供みたいなドレモラは本当にデイゴンなのね?」

 茂羅乃介「はい。お嬢様。
  では、詳細をお館様に伺いましょう」

 

サラと茂羅乃介は、息を切らすこともなく、サラの父親に追いついた。
サラの父親は、また別のドレモラ3人と何やら話している最中であったが、走ってきた2人が近づくと振り向く事もなく言った。

 サラ父「サラ、お前は隠れていろ」

 サラ「嫌よ!」

サラが凄まじい形相で父親を睨み、ぴりぴりとした雰囲気が辺りにも広がった。

しかしそんな中であるにも関わらず、サラの父親と何やら話していたドレモラ3人は間延びした声を上げた。

 1号「ん〜?お嬢様じゃないっすか〜」

 2号「お久しぶりっすね〜」

 3号「マジ、お嬢様っすか〜
  茂羅乃介と追いかけっことか、超渋いっす」

この3人をサラは知っていた。

この3人は、それぞれが1号、2号、3号という妙な名前のドレモラで、サラがデッドランドに居た頃の護衛である。
しかしいつもダラけていて、仕事であるはずの護衛もせずにボケ〜っとしている事が多く、
何かを言いつけても「面倒なんで、パスっす」などと言い訳をしてサボるという、世にも稀な脱力系ドレモラであったため、サラはこの3人を3馬鹿トリオと呼んでいた。

 サラ「3馬鹿トリオじゃない!なんであんたたちまで!
  面倒だからお城から一歩も外に出たくないんじゃなかったの!?」

 1号「え?だって・・・なあ?」

 2号「ん?あ〜、マジ超楽しみ〜」

 3号「っパねぇっす。お館様マジ、パねぇっすよ〜」

 サラ「なにがどうパないのよ!」

 サラ父「サラよ、我はこれからデイゴンを破壊する。
  奴はデイドラやドレモラを召喚し、復活までの時間稼ぎをしようと、それらをけしかけてくるだろう。
  その間、お前は隠れていろ。すぐに終わる」

間の抜けた3人のドレモラ達との会話に、サラの父親が割り込んだ。

 サラ「・・・!
  けしかけるって、まさかこのインペリアルシティに!?
  そんなこと、させない!私だって戦うわ!」

 サラ父「やめておけ。既にお前の力は我の中にある。
  代わりに我の力をお前の中に入れておいたが、その力ではデイゴンと戦うのは不可能だ」

 サラ「昨日私を浚ったのはその為なのね!?
  ・・・って、ちょっと待って。私、前より強くなってるわよ?
  私から力を奪ったんなら、弱くなるんじゃ・・・」

 サラ父「それはお前がこの力を制御できなかったからだ。
  だが、今お前の内にある我の力ならば制御できるがために、強くなったと感じるのだろう」

 サラ「そうなんだ。・・・って、今はそれどころじゃないのよ!
  デイゴンの召喚した敵はどこにいるの!?私は隠れてなんかいたくない!何を言われても戦うから!
  クヴァッチの時みたいに、見ているだけなのは嫌なの!」

強い意思を込めてサラが宣言すると、サラの父親は思案した。
そして数秒後、青空が突如として真っ赤に染まり、インペリアルシティ市民の恐怖に慄いた悲鳴が上がった。

 

 サラ父「クヴァッチ襲撃を見ていたか・・・
  しかし相変わらずの強情だな。だが、それでよいのかもしれん。だからこそ我はお前をドレモラには・・・いや。
  1号、2号、3号、茂羅乃介。
  お前たちはサラと共に行動せよ。
  デイゴンは街の外に軍勢を呼び寄せた。我はこのまま正門の大橋へと向い、そこでデイゴンの軍勢を迎え撃とう。
  サラよ、戦うというのなら、お前は同族を殺さねばならん。それでも・・・」

 サラ「私も橋へ行くわ。
  そうね、確かにデイゴンの軍が街の外からインペリアルシティに入るなら、そこしかないわ。
  そこで食い止めて見せる。
  インペリアルシティをクヴァッチのようにはさせない!あんな事、もう絶対させはしない!」

 

 

インペリアルシティは、真っ赤な空に睨まれて、震えた。
あるいは家まで、あるいは側の建物へと逃げ込んでゆく市民達。
その赤に照らされると、死病にでもかかってしまうと思っているかのように、必死で。
だがそれは、確かにそうかもしれないと思わせる何かが、あの真っ赤な空にはあった。

その空は血のように赤く、その空は死のように紅い。

もう、いつ、血の雨が降り出してもおかしくない。そんな空であった。

 

 

 

悲鳴と赤に染まった街路を、正門の橋へと走っていると唐突にサラの父親が口を開いた。

 サラ父「母親に会いたいか?」

 サラ「え!?お、お母さんが、居るの?」

サラの足が止まり、赤いオブリビオンの空から雷鳴が轟いた。

すると、後ろの3馬鹿トリオも急ブレーキをかけ、勢い余って転げまわった。

 サラ父「我が城に。
  骸となって」

 サラ「む、骸?それじゃ、死・・・・
  誰がそんな酷いこと!」

 サラ父「我が殺した。
  我が見つけたとき、アレは人の形をせず、その美しかった心も既に失われていたのだ。
  だから殺した。アレはそうしてくれと訴えている、と、我は思った」

 サラ「!」

サラは思わず、自らの父親を力一杯にひっぱたいた。乾いた音が辺りに響く。

 サラ「あ・・・」

 サラ父「・・・・母に、会いたいか?」

 サラ「わたし、私は・・・お母さん・・・」

サラが俯いて何も言わなくなると、サラの父親は彼女の頭にポンと手を乗せて言った。

 サラ父「そうか・・・そうかサラよ。
  墓、と言ったか?死体を埋めた地面の上に乗せる石は。
  我がそれを作ろう。
  お前は・・・お前の記憶にある美しい母の記憶だけあればいい」

サラの父親は、そう言ってサラの頭を撫でた。

頭を撫でられ、サラは思った。こんなにも自分の父親は優しかっただろうか、と。
彼女の記憶にある限り、父親はもっと、全てに淡白であったはずだった。
確かに他のドレモラよりは人間臭いところもあったが、それはサラにしか分からないくらい、小さな違いだったはずだ。

そこに優しさなど無く、いつも強い口調で命令されて、母にすがりついて泣いていた。

そんな父親に、頭を撫でられた。

サラははじめて父から受けた愛情と、母の死を告げられたことで涙を堪える事が出来ずに泣いた。

ポロリポロリと、サラの目から涙が零れ落ちる。
その涙を見て、サラの父親は密かに憎しみの炎を燃え上がらせていた。

 サラ父(デイゴン!デイゴン!デイゴン!
  見よ!貴様の作った不完全なドレモラの行いのせいで、我が娘が泣いている!
  許さぬ!覚悟せよデイゴン!
  貴様の四肢を切り落とし、この世に存在した事を後悔するほどに責め、塵も残さず破壊してくれる!
  その暁には、サラ。
  デッドランドを我がものとし、お前が大手を振って外を歩ける世界を築こう・・・必ず)

そう、サラの父親はただそれだけの為に、一つの世界を我がものにせんとしていた。

それは、自分からサラの母親を奪ったヴァルキナズへの、憎しみから生まれ出た個という意志。
サラの母親を愛した時には、まだ気付いていなかったもの。

全てが憎しみというキッカケから生まれ出たものであったが、それは紛れも無く人であり、親であった。

 サラ「・・・行きましょう」

サラは目に浮かんだ涙を拭って言った。

 サラ父「うむ。
  デイゴンは人の祈りに答え、代償として封印の解除を求め、このシロディールとやらを破壊すると人と契約したが、
  それだけでは止まらぬ。
  所詮奴は破壊衝動だけの出来損ない、契約など意味を成さず、この世界を破壊しようとするだろう。
  出来損ないであるがゆえに」

低く唸ったサラの父親の声を聞いて、頼もしさと小さな恐れからサラは身震いした。

 

 

 

そして正門へ辿り着き、門番も居なくなったその扉を押し開くと、橋を埋め尽くさんとデイゴンの軍勢が進軍していた。

デイゴンに召喚された無数のデイドラとドレモラが、橋を渡ってくる。
その向こうには、地平線を埋め尽くすほどの軍勢。

それは明らかに圧倒的な力であった。

こちらは、サラの父親、サラ、1号、2号、3号、茂羅乃介の6人。

対するは、無数のデイゴンの軍勢。

普通の者ならば、戦いを投げ出したくなるほどの戦力差。
だが、だがそれでも、サラの父親は高らかに笑った。

 サラ父「降伏し、我に従うと言うのならば、今のうちだぞ同族よ!
  我こそ真なるデイゴンに最も相応しき者!
  逆らうというならば容赦はせぬ!」

デイゴンの軍勢は意に介せず、目の前に現れたドレモラ達が自分達の敵であると理解すると、
大きな口を開けて喜びに吼えた。壊せる、殺せると。

サラはその余りの多勢、鬨の声に飲まれ、武器を取る事も忘れて呆然としていた。
そこへ、間の抜けた声が届く。

 1号「お嬢様〜やっちゃっていいっすか〜?」

 サラ「あんたたちって、こんなときも緊張感ないのね・・・・
  でも、そのくらいじゃなきゃ駄目よね。私もビビってられないわ!
  いいわよ!やっちゃいなさい!」

そう言ってサラは3馬鹿トリオに命じた。
すると、彼らの様子がみるみるうちに豹変してゆく。

♪ 憎み過ぎた者の結末  ←FUSION WORLD様に著作権があり、無断転載、再配布は断じて禁止です。
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 1号「ヒヒヒヒヒ聞いたかよヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒお嬢様がヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒやっちまえってさwwwwwwww
  お許しキタコレwwwwwwwwwwwwwwwww」

 2号「マジかよwwwwwwwwwwwwwwww何年ぶりだよwwwコレwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 3号「みwwwwなwwwwwぎっwwwwwてwwwwきwwwたwwwwwぜwwwwwwwwwww」

3人は恍惚の表情をしながら言い放ち、それぞれの獲物に手をかけた。

そして、敵に「襲い掛かった」。
圧倒的な戦力差を前にして、彼らは敵に「襲い掛かった」。

オブリビオンの世界のモンスターともいえる、デイドラを蹂躙し、
自らと同族で、自らより階級の高いドレモラを虐殺する。

 3号「おいwwwwwwwwwwwwwww
  コイツ俺の攻撃受け止めたぞwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 1号「マジかよwwwwwwwwww俺に殺らせろwwwwwwwwwwwwwwww」

 3号「すまんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwもう殺したwwwwwwwwwwwwwwwww」

 2号「死ねよwwwwお前wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 3号「殺されたらwwwwwwwwwwww死んでやるよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

 1号「殺されたらとかwwwwwwwwwwwwwマジwwwwwwwwwwwwwwwwww
  うぜぇぇwwwwwwwwwwwwぇぇえwwwwwwwwwwwwええええwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

彼らの前に、デイゴンの軍勢の兵達が、死体としてうずたかく積まれて行く。

 

 サラ「ちょ、な、なにアイツら・・・強いじゃない!」

 茂羅乃介「ご存知なかったのですか?
  彼らはお館様がお嬢様の護衛にと見つけてきた猛者達。
  その強さは教育係であった私とは、比べ物になりません」

 サラ「ええ!?茂羅乃介よりも!?
  で、でもそうじゃなくて・・・アイツらって本当にドレモラなの?
  なんかシェオゴラスの、混沌の領域の奴らっぽいんだけど・・・」

 茂羅乃介「はい。
  混沌の王子が彼らにイタズラをし、デイゴンが破棄したところを、お館様が拾ったと聞いております」

そしてサラの父親は、マジ力を練りながら宙に浮かんだ。

 茂羅乃介「我々も行きましょうお嬢様!」

 サラ「そ、そうね!3馬鹿トリオにだけいい格好させないわ!
  私だって!」

サラと茂羅乃介も戦列へと加わり、大きく広い橋の上での戦いは、激しさを増していった。

 

 

 

サラたちの周囲は、死した敵の死骸で躓きそうになるほどになっていた。

そこへ、サラの父親の声が降り注ぐ。

 サラ父「我に従わず、デイゴンの命に従う愚か者ども。
  我が本当の破壊を教えてくれよう」

声のする方向を振り向けば、サラの父親が大掛かりな魔法を完成させ、サラたちの周囲へと放とうとしていた。

 サラ「ちょっと!
  私達がまだここに居るのよ!!」

サラが撃つなと大声で叫んだが、サラの父親はそれを意に介せず、魔法を放った。
絶望的に大きな火の玉が頭上に迫り、サラは死を覚悟した。

 サラ(ああ・・・結局最後は自分勝手なバカオヤジに殺されるのね・・・)

そして橋は炎に包まれた。

炎が燃え盛る間、橋の外に居たデイゴンの軍は橋に近づく事すら出来ずに足踏みしていた。

そして火が消えると、サラ達が積み上げた死体は綺麗サッパリに燃え尽きて消え去り、
橋の上にはサラ達だけが残された。

 3号「イイイッィィィィィイイイイヤッホオオオオオオオオオゥ!!!死んだ!俺死んだあああああ????!!」

 サラ「なんで!?なんともないわ!橋も無傷って一体どういうこと!?」

 茂羅乃介「これが魔法を操る、ということです。
  用いる、とはワケが違います」

 サラ「そ、そういう問題なの・・・?」

 2号「つか、お館様wwwwwwチートすぎwwwwwwwwww」

死体の消えたまっさらな橋に、またしてもデイゴンの軍勢は進軍を始めた。
その数は、まだまだ数え切れない程。

だがしかし、それでも彼らは笑っていた。

とても愉快に。サラ以外。

 サラ「ちょっと!私まで魔王的な演出に巻き込まないでよ!」

 サラ父「我が娘ならば当然の事」

 サラ「どうすれば正義の味方になれるのよー!」

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